最上静香(引退話 1/6)
親から押し付けられたタイムリミットを破れずに中3の秋頃に道半ばで引退
あの頃の巨大な夢の残骸を背負いながら高校生活を何の起伏もない単調な毎日の繰り返しとして過ごす
性格からして絶対に外面は保つので周囲からは区切りをつけたんだと思われてるし、アイドルの夢はちゃんと諦めがついたと無意識のうちに自分を抑圧している
アイドル生活してた時は練習がおろそかになってたピアノに突然熱中したり、かと思ったら気のない顔で洗濯機…ではなく窓の外を見つめていたり、倒れる寸前までテニスに明け暮れたり、明らかに病みが入った感じなんだけど本人は一切自覚がない
最上静香(引退話 2/6)
静香が自分の闇に気付くのは引退1~2年後、高校生ながら女優として頭角を現しつつある志保が初主演のドラマをテレビで偶然見てしまうことがきっかけ
最初30分くらいは普通に見てるんだけど、そのあと別に何でもないシーンで頬に涙が伝っていることに気付いて、そこから一人で思考の闇に飲まれる
静香は多分そうなるとどんどん悪い方向に向かう人
「自分がこんな状態になるのはアイドルを断ち切れていない自分のせい」って思いこんでしまいそう
多分今まで携帯の連絡先は全員分残してたし、向こうからくる近況連絡とか返信はしないけど目を通す程度はしてたけど、この後自室にこもって真っ赤な目と震える手で連絡先を全消し、メールも受信拒否
最上静香(引退話大逆転ルート 3/6)
奇跡の大逆転ルートは事務所から近い大学(静香は最近事務所が移転したことを知らないので事務所から近いなんて知らなかった)に通い始めた静香が偶然未来と翼に見つかって、頭が混乱している間にカフェかどっかに連れ込まれてしまうところから始まる
未来たちは静香がある時を境に全員に対して着信拒否したって知ってて、未来はついその頃何かあったのかって聞いてしまって
あの連絡先削除&拒否以降それなりに普通(と思い込んでいる)に過ごしてきた静香だけどその質問をきっかけにあの時の記憶が蘇ってきて突然泣き出す
突然のことにびっくりしてあたふたする未来だけど、翼が「志保の家が近くにあるからとりあえずそこ行こう」的なこと言って
(志保は「芸能人と住んでると色々大変だろうから」って言って実家にはすぐ行ける距離で一人暮らししてそう)
部屋に転がり込んできた3人にびっくりしつつ泣き腫らした静香がいるのを見て何か尋常じゃない気配を感じて玄関で立ち尽くす志保
最上静香(引退話大逆転ルート 4/6)
とりあえず未来と翼からことの顛末を聞いて、そのあとは静香が落ち着くのを待ってひとまず家に帰す
でもやっぱり静香をあのまま見過ごせない志保は未来と翼からどこの大学で見つけたのかを聞いて毎日のようにそこで静香を待ち伏せするようになる
静香は志保に見つかると腕をつかまれる感じで連れてかれるけど有無を言わさぬ雰囲気に何も言えない(でも待ち伏せポイントを避けることはしない静香)
行き先はいつも志保の部屋で、ただ夕飯食べたりいたって普通の話をしたりするだけ
でもある日いつものように志保に部屋に連れてかれると部屋には未来と翼がいて、ケーキとかプレゼントとかうどんとかあって、誕生日パーティ
そのどこか懐かしい雰囲気もあってか4人で少しづつ思い出話をし始めて、その流れで静香が少しづつ自分の思いをこぼし始める
最上静香(引退話大逆転ルート 5/6)
この頃には静香も、気が狂いそうになりながら仲間の連絡先を消して拒否設定をしていた時のことを時の流れのおかげでゆっくりでも話せるようになっていて、その話を聞いた未来と翼は静香と一緒に泣いていて
でも志保は違かった
アレだけみんなと一緒に!仲間を頼って!と言っていた張本人がそんな思いを一人で隠していたことがどうしようもなく許せなくて
そこでついあの頃の癖で静香に対して「あそこであっさりいなくなるんだからどうせその程度だったんでしょ」みたいなこと憎まれ口叩いちゃう
それでてんやわんやの大喧嘩に突入するんだけど、その中で静香が今までずっと無意識に抱えてたけど決して口にしなかったアイドルへの想いを口に出す
その瞬間に自分が何を言ったか気づいた静香はそこでまだ自分が心の奥底に燃えたぎる夢を抱えていることに気付く
最上静香(引退話大逆転ルート 6/6)
自分の夢が今でも自分の人生を大半を占めていることに気づいた静香は仲間の後押しもあって親の反対を振り切って半分家出みたいな形でも765に復帰することを決意(しばらく志保の部屋で一緒に住むことになりそう)
当然「3年前突然引退した次世代の歌姫最上静香が765に復帰か!?」みたいなニュースは一瞬で芸能界を駆け巡って(この辺は社長が善澤さん当たりにちょろっと話をして広めて貰ってるとGJ)
復帰公演が発表になる
3年のブランクがあるだけあって他のシアターメンバーより小さい会場でやることになったけどファンが大量に詰めかけて、公演では練習期間がそんな長くなかったのもあるけどそれ以上に「歌う感覚」を忘れかけてて、声は上ずる、音は外す、涙声になる、歌詞が飛ぶと結構散々
でも会場は「おかえりーーーー!!」の大歓声で溢れていて、その完成と真っ青なペンライトの海の中で「私の生きていく場所はここだ」って決心する話