imastodon.netMastodonを使った分散型ソーシャルネットワークの一部です。
im@stodon is unofficial mastodon instance for fans of THE IDOLM@STER. アイマストドンはアイマスに興味がある皆さんのための非公式なマストドンインスタンスです。

サーバーの情報

332
人のアクティブユーザー

もっと詳しく

#c105

00人投稿今日0

<同人誌委託&電子頒布開始のおしらせ>
#C105 にて頒布した新刊
「にじさんじをすこる本。7」の電子版の頒布がBOOTH様にて開始しました。
メロンブックス様にて紙版も委託中ですのでよろしくお願いいたします!
BOOTH様↓
https://karibanizumu.booth.pm/items/6464197
メロンブックス様↓
https://melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2661884

改めて冬コミお疲れ様でした!!!​:parrot:
電子版、メロンの委託を開始しましたので会場に来られなかった方や電子版を求めていた方等ぜひお手にとって見てください!
:yotimu_hi:
メロン設定ミスったのか一冊600円付近になってます...
電子版は550円にて配布中です!
URL紹介はこちら!
booth:
https://odokurotya.booth.pm/items/6446507
メロン:
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2733888

ついでに夏コミの新刊だったライラリフレまとめですがメロンで少量ですが在庫復活しましたので合わせてご検討くださいませ!
:ablobdj:
メロン:
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2503229
#C105

#C105 冬コミ新刊「フェディバーシティ・コネクション」本文抜粋サンプル【BOOTHにて販売開始】

 そんな風景を横目にミスキーガールと話していると、カフェテラスに面した表通りの歩道の向こうから、一人の少女がこちらをまっすぐ見据えて直進してくるのが目に入った。眼差しから感じるに、少女がこちらの存在を認識して近づいてきているのが容易に見てとれた。私は思わずため息を漏らしてしまう。
「どうしたの?」
 ミスキーガールに訊かれて、私は首を振る。
「また面倒なことに巻き込まれそうだなと思ってね」
 直進してきた少女が私たちの囲むテーブル席の前で立ち止まる。緩いウェーブの金髪に、つばの広い三角帽と白いフリルが豊かな黒いワンピースを着て、少女は緊張した面持ちで、私をじっと見つめて言う。
「あの、小林素顔さんですか」
 私はその問いにゆっくりとうなずく。
「はい、小林素顔です」
「わたし、春雨マリサっていいます。フォロワーになってもいいですか?」
 春雨マリサと名乗った少女に、私はすこし首を傾げ気味に答える。
「まあ十八歳以上でしたら構いませんけど」
 すると、春雨マリサ上目遣いに眉根を寄せる。
「だめ、ですか?」
 その訊き方で察せられた。おそらく春雨マリサは未成年である。未成年のフォローを基本的にお断りしている私としては、厳しい態度を取らざるを得ない。
「こちらから大丈夫ですとは言えない。私もセンシティブなコンテンツをノートするし、他の人のそういうのもリノートする。私からは良いですよとは言えないんだ。ごめんね」
 その答えに、春雨マリサが悲しい表情を見せる。すると、傍で見ていたミスキーガールが、割って入って春雨マリサに訊く。
「春雨マリサさん、どうしても小林をフォローしたい理由があるなら聞かせて?」
 すると、春雨マリサはミスキーガールと私を交互に見つめて言う。
「小林素顔さんが、小説とか、イラストとか、詩とか書いてる以外にも、探偵さんみたいなこともやってらっしゃるって聞いて。以前、生体サーバー? にさせられちゃった人の身体を見つけ出した方ですよね?」
「なにか小林に頼みたいことがあるの?」
 椅子を差し出すミスキーガールの問いに、春雨マリサは応えるように椅子に座って呼吸を整えたあと、言った。
「わたし、父がこのMisskey.ioの街にいるんじゃないかって思って、探してるんです」
「お父様を」
 ミスキーガールはそう応えてきゅっと唇を噛みしめる。私は、今回はまた特別にハードだな、という思いに頭痛を覚えながら訊く。
「ちなみに、お父様のハンドルネームは?」
 春雨マリサは私をじっと見据えて言う。
「レイトジョー、っていう名前で、漫画を描いてました」
「レイトジョー先生!?」
 私は反射的にその名前を復唱していた。驚いたミスキーガールが眉間に皺を寄せて私に訊く。
「聞いたこと無いな。知ってるの、小林」
「いや、まあ、ある界隈ではかなり有名」
 思わず大声を出していたことに気恥ずかしくなりながら、私は言葉を濁すようにして答える。
「どの界隈?」
 ミスキーガールが詰めるのに、横から春雨マリサは無邪気な笑顔で言った。
「ロリコン漫画家でとても有名だったんです!」
 春雨マリサの淀みない答えに、私は冷や汗を流し、ミスキーガールはこちらをじっと睨んだ。
「へえ、小林もそういうの好きなんだ、へえ」
「いや、そうじゃなくて、界隈では有名な漫画家さんだったから自然とその外にまで名は轟いていたのよ、誤解ですって」
 私が苦笑いで言い訳する姿も気にならないのか、春雨マリサは私に訊いてくる。
「私のお父さんの漫画、好きでしたか?」
 この質問は、相手が未成年と思しき春雨マリサであるということと、ミスキーガールの凝視のもとで、難題になる。
「あの、はい、ええ、漫画としてすごく綺麗な線の女の子を描かれる方でしたからね、大変リスペクトしておりました」
 ようやっと絞り出した回答を受けて、ミスキーガールが春雨マリサのほうを向いて訊く。
「春雨マリサさんは、お父様のお名前で検索はしたの?」
「しましたけど出てきませんでした。でも、最近のXやBlueskyの雰囲気を見ていると、お父さんの絵が投稿できる環境じゃないんだなって思って、だから偽名でも何でも、お父さんはMisskey.ioにきっといると思うんです」
 そう答える春雨マリサの眼差しは確信が籠っていた。確かに、二〇二三年ごろのXではロリコン絵師たちが次々とアカウントを凍結され、それがきっかけでMisskey.ioの「住人」として増えていったのは確かだ。
 いたって真面目な春雨マリサに、ミスキーガールは首を傾げる。
「でも、わざわざSNSのアカウントを特定しなくても、お父さまならいつでも会えるんじゃない?」
 すると、春雨マリサはうすく唇を噛んで、ひと呼吸おいてから言った。
「私のお父さんとお母さん、離婚してて、わたし今お母さんと新しい父の家に住んでるんですけど、毎月一回はお父さん、会いに来てくれたのに、ちょっと前から音信不通で」
 ミスキーガールは表情をこわばらせて春雨マリサをじっと見つめた。
「ごめんなさい」
「いいんです、大丈夫です。だから、お父さんの様子を見られるのがXだけだったんですけど、そのXのアカウントも最近は更新が止まってて。あの、お父さんの様子を見られるだけでいいんです、フォロワーになれなくてもいいんです、新しいハンドルネームのお父さんでもいいんです、とにかく、いま元気にしてるかどうかが知りたくて」
 そこまで笑顔で言い切ってから、春雨マリサは唇を震わせて、顔を伏せる。目元を押さえる指先から、涙がこぼれていた。
 しばらく、テーブルを囲む三人の間に沈黙が漂った。私はそれをかき消そうと、春雨マリサに訊く。
「春雨マリサちゃんっていう名前に、本名は混ざってないよね?」
 涙を拭って顔を上げ、春雨マリサは答える。
「はい、大丈夫です。ネットリテラシーの授業で習いました」
「オッケー。となればミッションとしては、マリサちゃんのお父さんがどんなハンドルネームで.ioにいるか、それが分かれば話が早い、と」
 私が努めて胸を張ってそう言ってみせると、ミスキーガールが訊いてくる。
「どうするの? 拡散希望なんて危険すぎるでしょう?」
「そこを今から考えるんだよ」


   ※    ※    ※

【あらすじ】
Misskey.ioのローカルタイムラインの表通りに面したカフェテラスで、今日もソウルメイトのミスキーガールとカフェオレを飲んでいた小林素顔。そこに現れたひとりの少女「春雨マリサ」は、Xで消息が途絶えた父親がMisskey.ioに居るはずだから探してほしいと訴える。聞けば父親はあの伝説の成年漫画家「レイトジョー」だというのだ。癖の強いオタクが集まるMisskey.ioのサーバーの街で、レイトジョーは果たしてどんな姿で暮らしているのか? 小林たち「ミス廃」による大捜索が始まった!

ただいまBOOTHにて販売中です! お時間とお財布に余裕がございましたら是非!
https://kougandou.booth.pm/items/6441784

#c105 #ブルーアーカイブ

新刊ヒヨリ本逃してしまった方、現地行けなかった方、
🍈に在庫あります!是非通販をご利用ください!
既刊もよろしくお願いします!
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2683628
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2494808
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2271805

本日の #C105 2日目にて頒布しました
『ゲームメーカーの求人情報を分析して各業界の現在と将来を探った本シリーズ2024年版』は、
メロンブックス通販で取り扱い中です!
https://melonbooks.co.jp/circle/index.php?circle_id=64650
通販ページでは中身を少しだけ読めますのでぜひ覗いてみてください!
#コミケ105